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『あわれ彼女は娼婦』

(*゜□゜*)なんつぅ題名じゃ!!!初っ端から題名のストレートさに衝撃を受けてしまう。しかも、出演には、蜷川さんの演出作品に初出演となる俳優陣がズラ~リ。兄と妹が禁断の恋に落ちてしまう、そんなセンセーショナルな悲劇作品を見てまいりました。

『あわれ彼女は娼婦』

Pic_cocoon_0701 演出:蜷川幸雄

原作:ジョン・フォード

出演:三上博史(兄。ジョバンニ)、深津絵里(妹。アナベラ)、谷原章介(恋敵。ソランゾ)ほか・・・

場所:bunkamuraシアターコクーン

STORY:実の兄と妹の近親相姦を描いた、激情のラブストーリー。

中世のイタリア、パルマ地方。将来を嘱望されるジョヴァンニ(三上)は、神父(瑳川哲朗)に、妹アナベラ(深津)を女性として愛しているという想いを打ち明ける。神父は叱責するが、ジョヴァンニは鎮まらず、アナベラに気持ちを伝えてしまう。すると彼女もまた、兄を男性として愛していた。永遠の愛を誓う二人。
しかし、アナベラの妊娠によって、二人の愛は破滅へと向かう。
兄の子を身ごもったまま、ソランゾ(谷原)の元へ嫁ぐアナベラ。
子供が兄の子だと知ったソランゾは激怒し、二人への復讐を画策する。その企みを察したジョバンニは・・・。

感想:

近親相姦がテーマのこのお話を、蜷川さんがどんな風に演出してくれるのか楽しみで止まなかった。そして、TVドラマで大活躍の深津絵里さん、三上博史さん、谷原章介さんの3人!!! 生の舞台で、そして蜷川演出で、さてどんな芝居を魅せてくれるのか!そりゃぁもう、期待大なわけで。

その期待通りに痛ましいくらい美しい舞台でした。

舞台全体に赤いロープが張ってあります。これは近親相姦をイメージさせたものらしいです。

また、シーンごとに効果的に使われる風とカーテンが印象的でした。扉から吹き込む風と、揺れる真っ白なカーテン。まるで二人の愛の気持ちの高ぶりを表しているかのよう。それが、なんとも美しい。

反対に、ソランゾ怒りのシーンではカーテンが真っ黒に変わり嵐のように吹き込み、抑えきれぬ怒りを表していました。

また、閉じた扉の隙間から漏れる光や、窓から入る無数の光も、ため息が出るほど美しかったです。

これだから蜷川演出は素晴らしい。とってもデリケートで、尚且つ大胆で、訴えたいことが伝わってくる。どうしたら、こんな素敵な案が浮かぶのでしょう。色んなものを見て、読んで、心を開いて、勉強しているんだろうなぁ。

そして、やっぱり、りなっち着目点は深津絵里さん。TVでは軽快なしゃべりと、独自の世界を持った演技で楽しませてくれるので、今回舞台を拝見できて本当に良かったと思っています。どんなアナベラを演じてくれるのか、予想して臨んだのですが・・・正反対の芝居をされていました。舞台も、TVも変わらない演技というか、言い回しというか。

兄を愛するパルマ一美しいアナベラ。軽やかだけど、芯の強い深津節は健在でした。目を真っ赤にして、瞳に涙をいっぱい溜めて演じていました。いやぁ・・いいっ!声が可愛い。しぐさが可愛い。ソランゾとの言い争いのシーンは、今まで培ってきたものをぶちまけている感じがしました。流石なんです。どんな長ゼりも絶対に噛みません。もう何本か舞台で見たいです。よろしくお願いします(・-・)

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